1983年のソ連とイタリアの合作映画。この制作を機会に亡命したことでも有名。
まず、GYAO!のあらすじだが、物語の結末まで説明している。新鮮な気持ちで楽しみたいなら読まないこと。
狂信者をめぐる奇妙な物語だが、とりあえず映像を見れば、その美しさだけでも楽しめるだろう。
画面のすみずみまで計算されつくした撮影は、どこまでも自然に見えて、だからこそ突発的な異常事態の驚きもきわだつ。
なお、今回に配信される映像は、どうも撮影監督が色調整したリマスター版らしい。たしかに映像の細部がクリアになっている。
しかし過去のフィルムではさまざまな色調だったモノクロ部分が、どれも単調なモノクロになっている。
色調が違っていたのはフィルムの劣化によるものだそうだが、始めて視聴したのがその変色版なので、個人的にリマスター版の色調は好きではない。