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フリームービーメモ。GYAO!、YOUTUBE、バンダイチャンネル、ニコニコ動画、等々で公式に無料配信されているアニメや映画の情報や感想

デレマスを楽しんできた人々のための、約1時間の完全新作アニメーションクリップ『CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation 「ETERNITY MEMORIES」』(49:39)配信期間:2022年8月28日~

16時半から先行公開された、アイドルマスターシンデレラガールズの10周年記念アニメ。この種の記念作品としては破格の長尺となっている。

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さまざまなアイドルキャラクターがいれかわりたちかわり、手描きアニメーションを基本としてミュージックビデオのようなファンタジー空間を描いていく。

アニメーション制作はゲーム会社がたちあげたサイゲームスピクチャーズ。ゲームのイメージにそった美麗なアニメーションをゲーム会社の資金力で送りだしてきたが、今作もその例にもれない。

しっかりした物語のある作りではないが、それを逆手にとって断片的なエピソードをオムニバスのように語っていくことで世界観を広げる。MCと歌でイベントをもりあげる映像としては充分以上だろう。

単発でそれなりにまとまった野良カーレース劇場アニメ『頭文字D Third Stage』(01:44:00)配信期間:2022年8月12日~9月5日11時59分

9月5日の正午まで、『頭文字D(イニシャルディー)』の旧作TV1期2期と3期にあたる劇場版が一挙無料配信。冒頭1分6秒は新作の宣伝。

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劇場版は集大成的な物語だが、卒業と旅立ちをテーマにした内容なので、単独でもそれなりに楽しむことができる。

TVアニメとしては挑戦的でもゲームと比べれば同時代でも技術不足だった3DCGだが、Avexらしいビート音楽をBGMにつかった環境映像として意外と今でも楽しめる。時代が一周して、あえてデザイン化された抽象的な風景に感じられるのがいいのだろう。

作画も2001年の劇場アニメとしてはイマイチなクオリティだが、もともと原作も美麗な絵ではないし、必要充分に動くのでこれはこれでいい。

【再配信】国家の独立と尊厳を目指した歴史アクション大作『暗殺』(02:19:53)配信期間:2022年8月20日~9月2日

朝鮮半島独立のための暗殺計画を描く、2016年の韓国映画。初配信から半年たち、ちょうど日本が降伏文書に調印した9月2日にかかるよう2度目の無料配信。要ログインのR15で、字幕のみ。

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暗殺計画の裏に、親日派として国を売る男の関係者がいた。その裏切りの連鎖から時がたち、中国にいる朝鮮独立軍で新たな暗殺計画がたてられる。その暗殺計画をおこなう少数精鋭と、独立派の裏切者、さらに金目当ての殺し屋がいりみだれて……

 

軽快な怪盗アクション『10人の泥棒たち』のチェ・ドンフン監督が脚本と製作も担当。

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過去作品もてぎわよくVFXを使用していたチェ監督だが、今作は2016年になって円熟した韓国映画界の技術をさらにそそぎこみ、重厚で広がりある植民地朝鮮の社会を描き出している。

親日派の豪邸から、蒸気機関車と駅舎、朝鮮半島三越支店、街を見下ろす山道、さらに上海やフランス租界など、多様なセットで場面ごとに歴史を再現した見ごたえがある。

VFXは遠景を合成しているだけでなく、手前でクローズアップされるものも3DCGで表現しており、多少のデジタルくささはありつつクオリティは充分。

もちろん序盤からちりばめているアクションはそつなく、本格的な計画になるとボリュームたっぷり。立体的な空間で複数の思惑が同時進行しながら、銃撃やカーチェイスや爆弾で状況がスケールアップしていく。

撮影の構図も照明もきちんとしていて、派手なだけではない荒涼とした風景も絵になる。

 

物語はやや構成要素が多すぎ、序盤は状況や設定がのみこみにくく、物語の主軸もよくわからない。

暗殺の標的からして、日本の支配層と朝鮮半島売国奴という協力しつつも分断されたふたつの勢力だ。暗殺側も、中国を本拠地とする抗日組織と、その裏切者、裏切者を内偵する者、朝鮮半島にいる協力者と勢力が複数。そこに金目当てで暗殺をする謎のコンビ「ハワイ・ピストル」や、売国奴とは違う思惑で動く家族が複雑にからんでくる。

しかし個々のキャラクターは個性たっぷりに演出されているので、1時間かけて中盤の暗殺計画まで見つづければ区別できるようになるだろう。その暗殺自体もきちんと段階をふんで少人数で成立できるだけでの計画性があり、つなわたりのような緊張感と華麗さがある。

日本の支配者だけでなく朝鮮の売国奴への嫌悪を描くことは韓国映画の通例だ。さらにこの作品は、独立運動に協力する日本人がいたり、民族を重視することへの距離をとった描写などがあったり、暗殺だけで支配をくつがえせない自覚があったり、より普遍的で俯瞰した視点で抗日運動を描いている。それでいて個人個人の悔いや願いをとおして歴史にむきあう重みも描けている。

 

俳優の日本語が全体的におぼつかない難点はあるものの、字幕を見ずとも聞きとれるくらいの発音はできていて、歴史劇と思えば許せるくらい。

長い上映時間を飽きさせないだけの厚みが映像と物語の両方にあった。日本でも、いや今の日本だからこそ、見て損はない娯楽大作だ。

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