8月7日に亡くなったウィリアム・フリードキン監督の代表作。1週間無料配信。
少女リーガンは父を亡くしていたが、女優の母から裕福に育てられ、快活に成長していた。しかしある時期から部屋に閉じこもり、奇妙な罵声を発するようになる。
一方カラス神父は認知のおとろえた母親を苦しみながら介護して、ついには精神病棟へ入れることになってしまった。神父でありながら神秘を信じないカラスだが……
体をはって卑語を連発する演技をおこなった子役リンダ・ブレアは大人気となった。それは思春期の心身の変化を誇張したような描写で、それにふりまわされる周囲の苦しみのドラマと思えばホラーにとどまらない共感が可能だ。
変化する家族にふりまわされるドラマということはカラス神父の立場からもはっきりしている。カラス神父の母は特に悪魔などとは関係なく、ごくごく一般的な人生として終焉をむかえる。
もちろん大ヒットしたホラー映画として派手な見どころも多い。俳優の驚いた表情を撮影するため背後でショットガンを撃つような無茶苦茶をしたフリードキンならではの、負担の大きな演出をきちんと俳優がこたえて演技している。さすがに現在では許されない演出手法だが……