1998年のオリジナルロボットアニメ。金曜3話ずつ更新で、2週間無料。
滅びかけた世界で、オーガニックなマシンが戦う生命賛歌。
『機動戦士Vガンダム』の制作後、鬱状態になったという富野監督。事実その後しばらくガンダムシリーズは他の監督が手がけるようになった。
しかし富野監督はオウム真理教によるテロ事件や、大ヒット作品『新世紀エヴァンゲリオン』に色々な危機感をおぼえ、この作品を作りあげた。
さて作品そのものについてだが、WOWOWで有料放映された初めてのオリジナルTVアニメだが、映像は当時の水準より少し良いくらい。せっかくの永野護といのまたむつみの魅力的なデザインも、充分に活用できているとはいいがたい。現在の基準で作画が良いのは第10話くらいか。
しかもファンから「富野台詞」と呼ばれる会話の癖も強烈で、とっつきづらい作品ではある。登場人物の行動も感情まかせだったり、まともなコミュニケーションをとらなかったり。あくまで鬱期を脱するまでの手さぐりの作品だ。
なお、登場人物の言動が最もわかりにくいのは第1話。主人公の少年少女を無理やり出会わせたことと、敵対する陣営へ移るまでのショートカットが説明不足なことで、全体の印象が悪くなっている。つまり、あえて第1話を見ない方が素直に楽しめるかもしれない。