1967年の日本映画。監督は和製拳銃アクションを多数手がけた野口晴康がつとめたが、公開と同年に急逝した。
南国的なテーマパークをつくるため、南の島へ材料を集めに行った日本人たち。そこで島民から不思議な石像に案内され、怪獣の卵を発見した。その卵からかえった小さな怪獣を日本へつれかえったが……
東宝の『モスラ』や『ゴジラ対キングコング』、それらが参照した『キングコング』などを思わせる古典的なストーリー。
『ゴジラ対キングコング』でも最終決戦の舞台が熱海城となったが、こちらは全体的に熱海市を舞台としていて地域に根差した観光色が強い。やや低いビルと旅館のような和風の建物がならぶミニチュアセットは、TV特撮にも大作映画にもない味わいだ。
全体的に安っぽいが、東宝特撮にも大映特撮にもないカメラワークなどもあって、時間も長すぎず、期待しすぎなければ楽しめる作品だろう。