それぞれ1時間半に満たないとはいえ、1966年の4月8月12月に1作ずつ公開され、当時の日本映画の力を感じさせる。1日ずつずれて、各一ヶ月無料配信。
かつて東宝のライバルだった大映がつくりあげたカラー特撮時代劇で、シネマスコープのゆったりした画面で密度の濃い物語が展開される。東宝で活躍した伊福部昭が楽曲を提供しているところも面白い。
基本的な構造は圧政に苦しむ時代劇で、クライマックスに大魔神が暴れまわり、いわゆるデウスエクスマキナとして事態を収拾する。
物語の構成が基本的に同じなので、出来こそ良くても連続して視聴すると単調に感じられてしまうが、とはいえ巨大な撮影セットと精緻なミニチュア特撮は見ごたえたっぷり。
怪獣に比べて小さいサイズゆえにミニチュアを巨大につくれて精度を高められたことと、当時の東宝のように特撮作りに手慣れすぎて手の抜き方をおぼえていないスタッフが全力を出したのが良かったのだろう。