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機械のような人、人のような人、人のような機械が三者三様につむぐ未来『楽園追放-Expelled from Paradise-』(01:44:02)配信期間:2021年9月3日19時00分~9月10日18時59分

虚淵玄を脚本に、水島精二を監督に迎えた東映のオリジナル3DCGアニメ。パチスロ化を受けて1週間無料配信。

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軌道上にある電脳空間から、アンジェラという女性エージェントが地上に降り立つ。謎のメッセージで勧誘する存在の正体と真意をさぐるために。

アンジェラはディンゴという地上の協力者にふりまわされながら、謎の存在フロンティアセッターに近づいていくが……

 

魔法少女まどか☆マギカ』の劇場版が絶賛公開された翌年、虚淵脚本が期待されていた2014年につくられた完全オリジナル作品。

実際には『魔法少女まどか☆マギカ』のTV版以前から動いていた企画で、新たな方向性をさぐっていた東映側プロデューサーが主導した。

当時では珍しいフル3DCG作品で、制作経緯からも実験的な作りになりかねないところ、きちんと娯楽作品としてシンプルなストーリーと派手なビジュアルでまとめた。

 

板野サーカスで知られるアクションアニメーター板野一郎の薫陶を受けた制作会社グラフィニカの力で、メカ戦闘が充実。板野サーカスを多用する『エウレカセブン』シリーズの京田知己監督を後半のアクションコンテに招き、立体的な空間の戦闘を魅力的に演出している。

いかにもSFチックに煽情的なアンジェラの服装も、当時の3DCG技術で違和感がない素晴らしさ。

やや前半の会話の長さは退屈だが、技術試験作品ということを考慮すれば許せるレベル。

 

アニメとして斬新なところは当時における3DCGくらい。

しかし2時間に満たない尺のSF映画でありながら説明不足におちいらず、よくまとまっている。見て損はない。