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TVアニメの後日談として主人公たちの将来を描く劇場版『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』(2時間11分)配信期間:2019年11月17日23:00~11月18日01:15

原作者の高橋和希が製作総指揮をつとめ、2016年に公開されたシリーズ最新のアニメ映画。約1週間無料配信。

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監督は『遊☆戯☆王ZEXAL』の桑原智がつとめたが、基本的には原作漫画にそった内容。

原作者はキャラクターデザインとしてもクレジットされ、絵コンテも監督と共同で担当。実際にアメコミ調の極端なパースと、服の皺などがはっきりしたシャープな作画が楽しめる。

3DCGをゲームデュエルか人工衛星くらいにしか使わず、群集などを手描き作画で動かす方針が近年のアニメ映画では珍しい。

 

物語の本筋は、生きづらい世界をぬけだして違う次元へ行こうとする敵と、それに巻きこまれながら現実を生きようとする主人公の対立。そこに自分の愉しみを最優先しようとする海馬という第三極がからんでいく。

超常的なキャラクターが物語を動かしながら、テクノロジーで状況を制御してみせる海馬社長のキャラクターがとにかく楽しい。物語がすべて終わった後に、最後まで自分の欲望を追求していく姿には一種の気高さすら感じた。

2時間以上ありながら基本設定は説明不足で、主人公の第二の人格が消えた状態で物語がはじまったりと、どこまでも原作をよく知っているファン向けムービーではある。しかし、そうと理解すれば愉快な作品であることは間違いない。