2019年2月に公開されたばかりのアニメ映画が、早くも1週間無料配信。
スタッフは2017年のTV版から続投。幼女となった主人公が才能を見いだされ頭角をあらわすTV版の続編として、共産国へ攻め入り敵を粉砕する物語が完全新作で描かれる。
現代人だった主人公の前世などは説明がほとんどなく、魔法などの設定もほとんど語られない。完全に原作かTV版を知った観客向けの作品としてわりきっている。
合理主義者を任じる主人公が、徹底的に共産主義者を見くだし*1、感情で動く敵兵を嘲笑する。ある種のミリタリ趣味者に向けた、シニカルな作品としては完成度が高い。敵を景気よく倒していくエンタメとしての爽快感もあるだろう。
ただ、そういう主人公の傲慢さが状況を見誤らせたり、敵の感情的な行動で足をすくわれるような、主人公をも冷静に俯瞰するような作りではない。そうした失敗によって主人公が転生したという根幹設定を理解しているかどうかで、いくらか評価が変わってくる作品だ。