アニメ作家による初実写ながら、各地で絶賛された2016年のゾンビ映画。字幕と吹替の無料配信が二週間。
『釜山行き』という原題で知られ、日本上陸前から注目されていた逸品。筋肉俳優マドンソクが力強い好漢を演じて、一気に人気者となった。
疾走する列車の内外でゾンビパニックが同時進行する娯楽性と、父娘を中心とした群像劇のドラマ性が両立している。
VFXとスタントを組み合わせたゾンビ描写は同時期の『ワールド・ウォーZ』を思わせるが、舞台を限定することで大味なアクションになっていない。
ゾンビ映画の結末が、パニックが蔓延するか収束するかのどちらかになりがちなところ、きちんと伏線をはって見事な結末に落としこんだところも素晴らしかった。