2014年末から2015年初頭まで、スピンオフWEBアニメが配信。2015年に前後編の劇場版が公開。
そんなシリーズの、2014年に公開されたTV前日譚の中編映画が、2週間無料配信。
AKB48を思わせる集団アイドルの活躍を見て、仙台の弱小芸能事務所がユニットアイドルをつくろうとする。しかし経験も人手も資金も伝手もない。
少女をよせあつめて「Wake Up, Girls!」をたちあげるものの、ひとりひとりのクオリティは高くない。核となるセンターを入れることにも失敗。それでも一曲だけつくることに成功し、イベントにこぎつける。
そんな芸能事務所の迷走と、大人に利用される少女たちを、とことん下品に描いている。作画は動きつつも映画にしては整っていないが、泥臭い作風には合っている。
デビューイベントで下着を下品に見せる描写は、TVシリーズで視聴者を困惑させたが、この映画を見ると納得できる。そもそも衣装すらなく学生服で踊るしかない少女たち。ゆえに見せるためのパンツすらなかった。
それでもパンツを見せない描写にもできそうなところ、あえて芸能界という下品な世界へと入る覚悟を見せたという場面なのだ。そのクライマックスまで、くりかえし芸能界を下品なものとして描いてきたことが効いている。なにしろ事務所社長は少女たちに「処女なの?」と確認するし、ユニット名はラブホテルからとったもの。
ついでに、少女たちに踊りの技術がなく、学んだとおりにしか動けない事情も見ていて感じられる。
TVシリーズも、修正された映像ソフト収録版の第1話から第3話まで同時配信。
Wake Up, Girls!第1話「静かなる始動」 - YouTube
Wake Up, Girls!第2話「ステージを踏む少女たち」 - YouTube
Wake Up, Girls!第3話「一番優しく」 - YouTube
本放映は映画と同時進行でスタッフも時間も不足していただけに、目指していた映像を確認できる機会はありがたい。