シリーズ1作目から10年後、1992年に発売された、TVアニメと同じフォーマットのOVAが、おそらく初めて全話無料配信。
原作のSF設定集団「スタジオぬえ」が外され、その一員でシリーズの独自性を決定づけたメカデザイナー河森正治も不参加。そのため後続のシリーズとはSF設定も異なる。一時期はシリーズ全体からは傍流と位置づけられた。
しかしシリーズ構成とキャラクターデザイナーは1作目と同じ。歌という文化で異文明との戦争を止めたことが、歌で戦意を煽る異文明との戦争であらたな局面をむかえる……という物語の問題提起もよくできている。
リアルロボットアニメで戦場カメラマンが主人公という珍しさもある。美樹本デザインのキャラクター作画は可憐で重厚。アクション作画はやや弱いが、大張正巳監督が抜擢された第5話などの見どころはあった。
全6話できちんと完結しているし、けして悪くはない作品。
1982年に放映され、変形ロボットのリアリティと美少女アイドルを主軸とした展開でヒットしたTVアニメ。全話一挙配信。
全話を無料期間内に視聴するとなると難しいが、若者ばかり集まって制作した作品であり、当時でもクオリティのばらつきの激しさで不評だった。
人気ゆえに追加された3クール目からは戦後の日常がつづくばかりで物語のもりあがりもない*1。
そこで短時間にチェックするだけなら、時間をとってつくられた序盤と、事実上の最終回として作られた第27話だけでいいだろう。
超時空要塞マクロス[B-ch] 第27話 愛は流れる-動画[無料]｜GYAO!｜アニメ
最新作『マクロスΔ』の劇場版公開にあわせて、今後も各シリーズを配信する予定という。
*1:その気だるい雰囲気が好ましいというファンもいる。
『呪怨』シリーズを最初から立ちあげた清水崇監督が、米国にまねかれて撮影した2004年のヒット作。
劇場版2作目が女性主人公ならではの恐怖を演出したように、この3作目は外国人視点の日本人とのディスコミュニケーションで恐怖を増加。特に、呪いが外国人にふりかかる発端は、いかにも異国の地で現地人とふれあってこそ生まれたものとなっている。
驚かしの手法としては、既存のシリーズのパターンをひとまとめしたといったところ。既存シリーズのファンであれば、斬新さよりもお約束を楽しむ気分で見るといいだろう。とにかく序盤から次々に恐怖に直面していくので、見ていてダレる場面がない。
しかし海外資本で海外俳優を起用したといっても、スタッフもロケ地も日本版と共通しており、極端に高い予算を使っているわけではない。あくまでJホラーシリーズの主人公を外国人にしたスピンアウトと思って、期待しすぎずに見ると良い。
