シリーズ1作目から10年後、1992年に発売された、TVアニメと同じフォーマットのOVAが、おそらく初めて全話無料配信。
原作のSF設定集団「スタジオぬえ」が外され、その一員でシリーズの独自性を決定づけたメカデザイナー河森正治も不参加。そのため後続のシリーズとはSF設定も異なる。一時期はシリーズ全体からは傍流と位置づけられた。
しかしシリーズ構成とキャラクターデザイナーは1作目と同じ。歌という文化で異文明との戦争を止めたことが、歌で戦意を煽る異文明との戦争であらたな局面をむかえる……という物語の問題提起もよくできている。
リアルロボットアニメで戦場カメラマンが主人公という珍しさもある。美樹本デザインのキャラクター作画は可憐で重厚。アクション作画はやや弱いが、大張正巳監督が抜擢された第5話などの見どころはあった。
全6話できちんと完結しているし、けして悪くはない作品。