『ガンダムビルドファイターズ』シリーズのスピンオフとして、2017年8月からWEB配信された各話10分超の短編集。月末までで無料配信が終了。
YOUTUBEでも配信中。バンダイチャンネル側の表記から、第1話は半永久的に無料と思われる。
メカアニメーターとして知られる大張正巳が監督し、全話の演出も担当。シリアスやギャグをまじえつつ、映像はそつなくまとめ、メカ作画も手描きながらよく動く。
第1話はAIに操縦させるという設定で、『機動戦士ガンダム』の本編シリーズから人気キャラクターが登場してバトル。キャラクターの「声」をめぐるひねった構図がおもしろい。
第2話はユーザー同士のバトルではなく、協力しての基地攻略イベント。ちゃんと自作ガンプラの性能を活用した作戦が展開される。よくできたゲーム攻略動画のよう。
第3話は少女型ロボのプラモデルを使って、童話ファンタジーとプリキュアパロディをまじえた物語が展開。ゲームという設定を無視した美少女アニメコメディだが、意外なところにプラモデルならではの展開が。
第4話は、第2話とはまた違って、シリアスな戦争っぽさをロールプレイするチームのバトルを描く。同じ黒田洋介脚本の『機動戦士ガンダム00』の世界を徹底的に演じる。ストーリーにおけるリアルと、ガンプラにおけるリアルの違いを浮きぼりにするオチが批評的。
第5話は、1作目の主人公が、名人として尊敬する先輩と決戦する。宇宙から地球まで、邪魔の入らない1対1のバトル。ひとつの物語のピリオドとしては順当によくできているだろう。ただ、完全勝利を目指す名人の性格が、いわゆる「舐めプレイ」を感じさせるのは好悪わかれるか。