幾原邦彦監督のオリジナルTVアニメが配信。どちらも金曜3話ずつ更新予定。現在は第1話のみ配信し、今後の更新頻度は不明。
『少女革命ウテナ』は1997年に放映されたTVアニメで、今年は20周年にあたる。
前世紀のアナログ的なアニメ技術の特性を全面的に活用し、それゆえにオーパーツとなった作品。
基本は学園ドラマ。男装して王子に同化しようとする少女が、「薔薇の花嫁」 をめぐる決闘に巻きこまれていく。
しかし、どこまでもオシャレで、コメディで、ふざけていて、生真面目。性差や信念、生死や倫理、さまざまなテーマを疑い、視聴者の予測を超えた回答を見せていく。
『輪るピングドラム』は2006年に放映されたTVアニメ。幾原監督の本格的なアニメ復帰作品として注目を集めた。
モチーフにされたのは、前世紀の、とある大事件。世界に捨てられた子供たちの、それでも生きていたいという願いを高らかに描いた物語。
幻想的な出来事が次々と起きていくが、きちんと登場人物がツッコミを入れていくので、設定がわからなくなったり不自然に感じることがほとんどない。
どちらの作品ともマニア人気を集め、ネットを検索すれば力の入った感想や考察を無数に読むことができる。
しかし笑いやアクションをちりばめて、娯楽作品としても充実しており、とっつきにくい作品ではけしてない。