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漫画家なパートナーの悪夢にもぐって救おうとする夫婦の物語『リアル~完全なる首長竜の日~』(02:07:21)配信期間:2017年12月22日~2018年1月21日

ホラー演出において国内外で高い評価を受ける黒沢清監督の、2013年のSF映画。初無料配信が1ヶ月。

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GYAO!での星は少ないが、これは参考にならない。「役に立った」の票数が多い最上位レビューふたつ*1の内容がひどすぎる。

リアル~完全なる首長竜の日~のレビュー・感想・口コミ|GYAO!|映画

 

これは今敏監督の『パプリカ』やクリストファー・ノーラン監督の『インセプション』と同じジャンルのSF映画。他人の夢に入りこむ技術があるという設定から、現実と虚構の境界が崩れていく。

先行作品が悪夢を表現するためにパレードのような狂騒や、万華鏡のような酩酊を選んだことに対して、この作品は黒沢監督らしく恐怖を選んだ。あくまで夢であって傷つけられる恐れがないためと、パートナーを救うために逃げてはいけないために、いつでも恐怖とつきあわなければならない展開が他に類を見ない。

迷宮的な物語が少しずつ解明されていく謎解きも悪くないし、終わりかと思ったら新たな問題がふりかかるクライマックスのたたみかけもいい。

 

映像については、先行作品に比べれば低予算だが、技術が安いところはうまく悪夢表現に逆用している。

そしてリアルなVFXが必要なところは見せ場として完成されている。終盤のモンスター的なVFX描写は、日本映画としては上位にランクインするだろう。

 

ちょうど同時期に無料配信されている『ラブ&ピース』と鏡像的な作品になっているところも興味深い。

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虚構と現実がたがいに浸食する展開や、終盤の特撮的な描写などが通じながら、味わいが正反対。だからこそ比べると面白い。

*1:2017年12月22日 7:352017年12月22日 13:08が投稿日時。

アホな少女にふりまわされるアホたちのギャグアニメ、甘酸っぱく恥ずかしい少年少女のコメディアニメ『アホガール』『徒然チルドレン』(各全12話)配信期間:2018年1月8日~1月14日

2017年夏に放映された10分ずつの短編TVアニメが、全話1週間無料配信。

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前者はひたすらアホ度を高めていく少女と、それに追随してアホになっていく周囲のギャグアニメとして。

後者はおっかなびっくり恋心をぶつけながら、つたないなりに相手と他人を思いやろうとするラブコメディとして。

どちらも絵と話の両方が安定感高い佳作だったので、見て損はない。

夢破れた男と捨てられたガラクタの、大人の夢物語『ラブ&ピース』(01:57:33)配信期間:2018年1月5日~1月18日

園子温監督脚本によるオリジナル現代ファンタジー映画が初無料配信。『シン・ゴジラ』の1年前に長谷川博己が主演した怪獣映画という側面からも楽しめる。

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ファンタジックな設定で、せちがらい社会を寓話化。

方向性は『世にも奇妙な物語』の拡大版といったところ。映画ではティム・バートン監督作品に近い。

 

ロックシンガーに挫折した主人公がTV番組に嘲笑される妄想を見ていたかと思えば、捨てられた玩具が謎の老人の力で意思をもって動いたりする。

ネガティブとポジティブが交錯し、主人公は奇跡的に成功の階段をかけのぼりながら、どこか大切なものを置きざりにしてしまう。

主人公が劇中でヒットを飛ばす歌は園監督が作詞作曲。あくまで奇跡の力の結果とはいえ、劇中歌としては悪くないクオリティ。かんちがいで深読みされそうな内容にしあがっている。

 

低予算映画らしいが、よく見ると少ないセットをうまく利用して、ちゃんと見られる映像にしあがっている。

地下空間の美術設定もこっているし、動く玩具たちも吊り糸こそ見えるが雰囲気にはあっている。ライブの観客も大勢いるように見せられていて安っぽくない。

何より、近年に『ウルトラマンX』等で活躍している田口清隆特技監督の仕事が素晴らし。古典的なミニチュア特撮を現代的に発展させ、リアルな都市破壊を表現していた。10分ほどしかないが、クライマックスは怪獣映画としても必見だ。