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GYAO!、YOUTUBE、バンダイチャンネル、ニコニコ動画、等々で公式に無料配信されているアニメや映画の情報や感想

エウレカセブンのスタッフによる、有料チャンネル向けハイクオリティSFファンタジー『亡念のザムド』(全26話)配信開始:2018年2月19日

2008年にプレイステーションストアで北米先行配信され、2009年に一部で地上波放映されたオリジナル連続アニメ。月・木に1話ずつ初無料配信。

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交響詩篇エウレカセブン』の第26話などを担当した宮地昌幸が監督、第48話などを担当した野村祐一がメインライター。制作会社も同じボンズで、有料WEBアニメならではのハイレベルな作画が毎回のように楽しめる。

スタジオジブリ出身の宮地監督らしい生活感あふれる日常と、油臭い戦場がいりまじった世界観は魅力たっぷり。序盤のアクションも劇場アニメのような華々しさがあり、生きている人々が傷ついていく痛々しさもある。

交響詩篇エウレカセブン』と主人公が戦争に対して距離をとっていて、同じように中盤はストーリーが停滞するとして不評だが、それもふくめて真摯な作りのファンタジー。一見の価値はある。

劇中映像を通してリアルに描く、不良警官コンビの捜査活動『エンド・オブ・ウォッチ』(01:48:36)配信期間:2018年2月11日~3月10日

ロス市警の全面協力で2012年に制作。『トレーニング・デイ』の製作と脚本で知られるデヴィッド・エアーが製作脚本監督。初無料配信が1ヶ月。

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主人公コンビは、警官としてもやや貧しかったり、人種的マイノリティが出自。

だから仕事でふざけもするし、ひどすぎない悪事は大目に見たりする。しかしさまざまな事件に直面して、危険をかえりみず行動する姿から、真摯な魂がつたわってくる。

あくまでロス市警は賛美しているが、他の部署との衝突なども描かれており、治安組織を手放しで肯定しているわけではない。おかげで、プロパガンダ臭さが抑えられている。

 

映像の特色は、「POV」や「ファウンド・フッテージ」と呼ばれる手法をつかっていること。車載カメラを利用したカーチェイスに始まり、不良警官コンビが手持ちカメラなどで互いの日々を映していく。犯罪者側も自分たちの活動をカメラで撮影していく。

ただし同手法の作品に比べて徹底していない。主人公コンビにふみこまれる側の背後から手持ちカメラで撮影している場面があるのに、踏みこまれる側はカメラを持っていなかったり。主人公コンビが難所にとびこんでいく場面で、存在しないはずの第三者が撮影していたりする。

劇中映像だけで構成した作品と誤解していると、カメラの存在に違和感が大きい。あくまで基本は普通の劇映画で、そこに劇中で撮影した映像をおりまぜていると考えて観るといいだろう。

 

さほど予算をつかった大作ではなさそうだが、映画らしい見せ場は充分に散りばめられている。

カーチェイスや銃撃戦といったアメリカ映画の定番だけでなく、突発的な火災事件にたちあったり、社会問題に直面したり、陰惨な虐殺を目撃したり。そうした事件をPOV手法で生々しく描き、主人公コンビの奮闘も汗臭く描かれる。

重苦しい闇のなかの、それでも正義を信じる一瞬の輝き。それを感じることのできる佳作だった。

物語はシンプルだが、空中戦はアニメーションのひとつの到達点『マクロスプラス』(全4話)配信期間:2018年2月15日~2月21日

1994年に発表された、各エピソード約40分のOVAが初無料配信。メインスタッフは後にオリジナルTVアニメ『カウボーイビバップ』を作り、さらに高く評価された。

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物語の基本は、戦闘機に変形するロボットの技術試験と、かつての恋人をめぐる男と男の対立。そこにSFらしく人工知能のアイドルがかかわってくる。

当時から物語に目新しいところはないとされたし、三角関係の結末もあっさり解決した。新規シーンをつけくわえた劇場版では主人公のダメな部分も描いていたが、OVA版だけならば主人公はたいして悪くもない。

ハリウッド映画の安っぽいタイプと同じ、明るく軽いドラマだ。

 

しかしストーリーがシンプルなだけに、映像のすさまじさが映える。

1作目から20年以上をへて、とぎすまされた日本のアニメ技術。そこに実際の戦闘機の動きをスタッフが経験したことで、リアルで華々しい空中機動が展開された。

無数のミサイルの奔流をかけわけて戦闘機が戦う、いわゆる「板野サーカス」と呼ばれる空間機動のひとつの到達点が楽しめる。第1話の宇宙空間における庵野秀明作画など、劇場版では削除された戦闘シーンも必見。

当時のまだ技術不足な3DCGが、現在でも違和感が少なく用いられていることも注目。モニター映像や仮想現実の表現に利用することで、画面から浮いていても不自然に感じさせない。

 

また、音楽全般をささえた菅野よう子は、この作品からさまざまなアニメで活躍することとなった。いかにも未来的なテクノポップから、落ちついたバラードまで、印象的な歌がいくつも登場する。