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フリームービーメモ。GYAO!、YOUTUBE、バンダイチャンネル、ニコニコ動画、等々で公式に無料配信されているアニメや映画の情報や感想

【再配信】青い巨人に支配された地球で、小さな人間が右往左往するファンタジーアニメ『ファンタスティック・プラネット』(01:11:50)配信期間:2020年11月30日~12月29日

1973年、カンヌ映画祭で審査員特別賞を受けたフランスアニメ映画が1か月無料配信。宮崎駿監督にも影響を与えた。

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宮崎駿大友克洋に影響を与えたバンドデシネ作家メビウスバンドデシネとはフランスでいう漫画のこと。その代表作を切り絵アニメの手法で映像化した。

日本のアニメと違ってアクションの爽快感で楽しませたりはしないが、平面的で滑らかに動くアニメーションと、悪夢めいた童話のような雰囲気は今なお斬新だ。不気味な巨人から逃れて生きる日々が、最終的にむかえる結末の意外性など、『進撃の巨人』を思わせたりもする。

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フェイクドキュメンタリーホラーを流行させたヒット作の正統続編『ブレア・ウィッチ』(01:29:10)配信期間:2020年10月31日~11月29日

1999年に低予算でヒットした『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の後日譚にあたる、2016年のホラー映画。もう終了間近だが、初無料配信が約一ヶ月。

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魔女伝説を調査した学生3人が行方不明になって20年後。そこで姉が消えたことが心をさいなんでいた青年だが、インターネットの怪しげな映像に姉らしき姿が映っていることを知る。

仲間とともに4人で撮影者に会いに行くと、若い男女2人が出むかえてきた。2人の案内にしたがって総勢6人で森にわけいるが、姉が消えた建物は見つからない。仲間の女性が足を傷つけたこともあり、テントをはって夜をすごすことに決めたが……

 

今どき珍しい1時間半に満たないタイトな上映時間で、安っぽくもアイデア満載のサプライズで楽しませてくれた。

監督はアダム・ウィンガードに交代。『サプライズ』や『ザ・ゲスト』でホラー映画のパターンをずらして新鮮に楽しませてくれた。

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今回はヒット作の続編に起用され、きちんとシリーズ作品らしい連続性と、サービスたっぷりのホラー演出で楽しませてくれる。

 

実のところ1作目の『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』は低予算すぎてホラー映画らしい超自然描写がほとんどなく、物語の大半を学生3人のケンカについやしている。

約80分という短い尺なので最後まで観ることはできたが、面白さを感じたのは冒頭の短い村人インタビューと、終盤の廃屋探索くらい。

映像すべてが劇中カメラで撮影されるというコンセプトも平板なビジュアルがつづく一因となり、2000年の続編『ブレアウィッチ2』はドキュメンタリー形式を捨てた劇映画となった。

一方この『ブレア・ウィッチ』はドローンを活用したり、6人もの大所帯でたがいに撮影しあったりして、映像素材にバラエティがあって見やすい。森の探索は主観映像に酔いそうになるし、決定的な事件がはじまるまでは退屈だが、それなりに画面を変化させようと努力している。

そして1作目とは違い、「フェイク」という現代ドキュメンタリーらしい納得のいく理由でケンカして、徐々に超常現象を増やしていく。

途中で劇中カメラ映像というコンセプトを捨てて、人間の主観映像がメインになるのは少し残念だが、大事件が起きている時にプロでもないのに撮影をつづける不自然さを無くそうという判断だろう*1

 

クライマックスは明らかに超常的な出来事ばかりでフィクション感が強いし、先に書いたようにフェイクドキュメンタリーとは厳密には呼べないのだが、主観映像すなわちPOVを中心としたホラーとしては水準作か。

3組の男女が見せる人間模様も複雑かつドラマチックで、意外と泣けたり共感できるところもあった。

*1:東日本大震災の一般人による撮影を見れば、事件が起きているからこそカメラの止め時がわからなくなる心理もありそうだが。

【再配信】リアルなアフリカ内戦で無双する、沈黙の元中国特殊部隊『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』(02:03:14)配信期間:2020年11月25日~12月8日

中国歴代興収1位に輝く、2017年の中国映画。銃撃などの人体破壊が強烈なためか、R15で要ログイン。

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架空の中国特殊部隊「戦狼」の活躍を描くシリーズ2作目。諸事情*1で部隊をはなれることになった主人公がアフリカの架空国家の内戦に巻きこまれる。

冒頭の海賊撃退アクションからすさまじく、海にとびこむ主人公をカメラが追いかけ、そのまま水中で銃撃をかわし格闘して拘束するまでを長回しで見せていく。

現地で始まる内戦もリアルな市街地の一角に多数の重火器と俳優が投入され、次々に建物が破壊されて逃げまどうサスペンスが楽しめる。小さな商店を舞台にした格闘戦も現代的で、『ジェイソンボーン』シリーズを思わせる。

さらに広々としたバラック街のカーチェイスや工場を舞台にした攻防戦など、とにかく現代中国映画の資金力と、それで発展した技術力を見せつけられた。アフリカ人や第三者国の俳優も多数登場し、まったく映像に安っぽさがない。

 

しかし各国の艦船や公館が逃げ出す中で中国だけがとどまったり、中国は絶対に国民や友好国を見捨てないというメッセージを前面に出したり、プロパガンダ臭が鼻につかないといえば嘘になる。

そのあたりのツッコミは映画ネタ漫画『邦キチ!映子さん』でおこなわれていた。

 ただツッコミにいくつか疑問もあって、たとえばミサイル発射は虐殺映像の影響力でギリギリで許可が出たという描写のはず。

また、ウイルスはそれが蔓延している国家というところが内戦のポイントで、その病気を治療できる唯一の博士や、博士が残した治療方法が主人公が守り、反乱軍が奪おうとする対象になる。いわゆるマクガフィンというやつだ。

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*1:地上げで追い立てられる民衆の苦しみによりそって特殊部隊が戦うのが、資本主義化に葛藤する現代中国を象徴するようで興味深い。