77歳で亡くなったジョージ・A・ロメロ監督による1968年の米国映画。
タイトルのクレジットミスにより著作権が切れており、bweiga氏が独自に日本語字幕を作って公開している。
初めての長編監督作品にして、1960年代なのにカラーフィルムが使えず、監督自身が撮影を担当するほどの低予算映画というのに、ニューヨーク近代美術館に収蔵されるほど歴史的な評価が高い作品。
試聴すればわかるとおり、とにかく導入がスピーディーでテンポ良い。現代まで粗製乱造されたゾンビ映画との格の違いを見せつけるかのように、説明もなく蘇った死者に襲われる発端から、逃げのびた家での籠城戦まで、サスペンスが持続する。
黒人と女性が活躍するという当時のホラー映画には珍しい先進的なドラマが展開し、ブラックな社会風刺でしめくくられる。あくまで娯楽作品でありつつ、時代を超えた傑作として完成していた。