原作者自身がシリーズ構成を担当した、3年の夏を描くOVA。約30分の3話分を一気に配信。
基本的にTVアニメ2期『ネギま?!』のスタッフが続投。内容が明るくなった分、シャフトらしい演出の遊びがわかりやすい。
描線が太かったTVアニメと違って、かなり繊細な作画となり、より原作者の絵柄に近づいている。
木・土・火に1話ずつ更新。ページの説明によると、2011年の配信時と同じ映像ソースを用いている様子。
時空を超えた存在によって選ばれた12人の男女が殺しあいをした果てに、生きのこった勝利者が次なる時空を超えた存在となる。
普通なら携帯電話の機能をつかった知恵比べバトルで物語を進めるサスペンスになるところだが、この作品ではキャラクターの性格も珍奇なものが多くて、話題となった。
特にヒロインの主人公に対するヤンデレぶりは今でも語り草で、TVアニメ版で強化された表情はヤンデレキャラクターのテンプレートして今でも二次創作に利用されている。
真面目な話、映像も水準以上の出来ではあり、第25話はアニメーターが一人で原画を描いたクオリティの高さで話題となった。終盤のどんでん返しも、主人公の根幹をゆるがす驚きがあった。
2011年のTVアニメを無料配信。放映時のネット配信では、最新話が2日間だけ無料だった。今回は木・土・火に1話ずつ更新。
近代ヨーロッパを舞台として、煙草をくゆらす老婆のような金髪美少女を探偵役として、日本人の少年が助手をつとめる。
『鋼の錬金術師』で知られるBONESが制作し、ちゃんと欧風な雰囲気ある映像と、意外とがんばっているアクション作画も楽しめる。
原作は、富士見ミステリー文庫というミステリ専門レーベルで発表されたライトノベルシリーズ。
1冊で序盤のクイズ的な事件をひとつ、本筋でひとつの事件を解決するくらいの薄さだが、レーベルがミステリとして弱い作品が多かったことで、対比的にミステリとしての完成度が高く感じられた。
当時の社会情勢が背景にあったり、事件のジャンルにバラエティがあったり、軽く見ていると意外な奥深さがある。
原作者が直木賞を受ける以前の2004年から発表され、レーベルの消滅もあって終盤を残して中断していたが、このTVアニメ化を受けて完結。2013年から新シリーズも発表されている。