『映画デリシャスパーティ♡プリキュア』の公開を記念して、シリーズから客演するプリキュアがメインとなった映画の無料配信。最終第三弾が一週間無料公開。
冒頭1分は映画宣伝で、後半は声優の対談がおこなわれているので、映画本編は実質として1時間11分ほど。
4人のプリキュアに新プリキュアも登場した時期に、あえて最初にプリキュアとなったひかるとララをフィーチャー。ゲストキャラクターのユーマとともに世界を旅して見聞を広めていく。
シリーズで過去にないイメージ重視の宣伝ポスターがつくられるほど、シリーズの枠組みを守りつつも、作家性を重視した映画だった。
「映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて」イメージビジュアル [画像・動画ギャラリー 17/19] - コミックナタリー
冒頭の観客向けの注意をのぞくと、慣例として70分くらいしか尺がないシリーズ映画。そこで限界まで必要な要素を削ることで、余裕をもってガールズアクションにとどまらないコミュニケーションドラマが描かれた。
これまでシリーズ映画の傑作といえば、本編とは独立したストーリーとして、ゲストキャラクターに重いドラマが用意されていることが多かった。
しかし今作は本編のミッシングリンクというわけでもなく、ゲストキャラクターとメインキャラクターが相互に影響しあうドラマを描き切る。
それでいて必要な設定は冒頭でほぼ説明できているし、映画の敵と戦う理由や決着も独立しているので、TVアニメを知らなくてもたぶん楽しめるだろう。
血縁だけではない家族のかたちを肯定しつつ、家族というひとつの集団であることを強要もしない。
本当に自由で、未来にむかって開かれた映画だ。この種類のアニメに偏見がなければ必見。
