GyaO!の6月の配信ラインナップ情報『トランスアメリカ』『女囚さそり 第41雑居房』『009ノ1 THE END OF THE BEGINNING』等

 邦画のラインナップに入っている『ヴィオレッタ』は洋画のミスかもしれない。

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『中国の植物学者の娘たち』は最近に初無料配信された中国のレズビアニズム映画。

『女囚さそり 第41雑居房』も以前にも無料配信されたことがあるシリーズ2作目。囚人となった女性たちの反逆を泥臭くも美しくシュールに描いた怪作だった。

『009ノ1　THE END OF THE BEGINNING』は石ノ森章太郎原作の女性サイボーグスパイ映画。東映特撮ヒーローのスタッフが大人向けに作った映画らしい。低予算なりに女性の撮り方にこだわる坂本浩一監督らしい出来になっているとか。

映画
洋画
「夫以外の選択肢」（2019/06/13～2019/07/11）
「シティ・オブ・ゴッド（R15＋）」（2019/06/14～2019/07/13）
「中国の植物学者の娘たち」（2019/06/19～2019/07/18）
「トランスアメリカ（R15+）」（2019/06/21～2019/07/04）
「フィリップ、きみを愛してる！（R15+）」（2019/06/25～2019/07/24）
「フェイク・クライム」（2019/06/26～2019/07/09）
「バレット（R15＋）」（2019/06/29～2019/07/08）

邦画
「太陽」（2019/06/01～2019/06/30）
「リアル鬼ごっこ3」（2019/06/01～2019/06/30）
「252 生存者あり」（2019/06/02～2019/06/15）
「泣き虫ピエロの結婚式」（2019/06/03～2019/07/02）
「ＴＯＫＹＯ！」（2019/06/05～2019/06/18）
「ビー・バップ・ハイスクール　高校与太郎行進曲」（2019/06/06～2019/06/26）
「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」（2019/06/06～2019/07/05）
「桜蘭高校ホスト部」（2019/06/07～2019/06/20）
「変態島」（2019/06/08～2019/06/21）
「009ノ1　THE END OF THE BEGINNING（R15＋）」（2019/06/11～2019/07/01）
「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」（2019/06/12～2019/07/11）
「ビー・バップ・ハイスクール　高校与太郎狂騒曲」（2019/06/13～2019/07/03）
「大奥～永遠～[右衛門佐･綱吉篇]」（2019/06/14～2019/07/13）
「ヴィオレッタ（R15+）」（2019/06/16～2019/06/29）
「吉原炎上」（2019/06/17～2019/07/07）
「恋空」（2019/06/18～2019/07/01）
「ビー・バップ・ハイスクール　高校与太郎音頭」（2019/06/20～2019/07/10）
「新宿スワン」（2019/06/21～2019/07/04）
「佐藤家の朝食、鈴木家の夕食」（2019/06/23～2019/07/06）
「特命係長只野仁 最後の劇場版」（2019/06/24～2019/07/07）
「女囚さそり 第41雑居房」（2019/06/26～2019/07/16）
「聖の青春」（2019/06/26～2019/07/09）
「極道の妻たち　地獄の道づれ」（2019/06/27～2019/07/17）
「ビー・バップ・ハイスクール　高校与太郎完結篇」（2019/06/27～2019/07/17）
「初恋」（2019/06/27～2019/07/03）
「くちびるに歌を」（2019/06/28～2019/07/27）
「新しい靴を買わなくちゃ」（2019/06/28～2019/07/11）
「江ノ島プリズム」（2019/06/30～2019/07/13）

アジア
「ブエノスアイレス」（2019/06/08～2019/06/14）

アニメ
「MASTERキートン（1話～13話 一挙配信）」（2019/06/01～2019/06/07）
「3月のライオン（1話～11話 一挙配信）」（2019/06/03～2019/06/09）
「焼きたて!!ジャぱん（59話～69話 一挙配信）」（2019/06/05～2019/06/11）
「3月のライオン（12話～22話 一挙配信）」（2019/06/07～2019/06/13）
「テニスの王子様(HD版)（93話～114話 一挙配信）」（2019/06/07～2019/06/13）
「MASTERキートン（14話～26話 一挙配信）」（2019/06/08～2019/06/14）
「テニスの王子様(HD版)（115話～136話 一挙配信）」（2019/06/14～2019/06/20）
「MASTERキートン（27話～39話 一挙配信）」（2019/06/15～2019/06/21）
「テニスの王子様(HD版)（137話～158話 一挙配信）」（2019/06/21～2019/06/27）
「テニスの王子様(HD版)（159話～178話 一挙配信）」（2019/06/28～2019/07/04）

ドラマ
海外ドラマ
「ローマ警察殺人課 アウレリオ・ゼン 3つの事件」（2019/06/16～2019/07/06）
「埋もれる殺意〜26年の沈黙〜」（2019/06/19～2019/07/09）
「リゾーリ & アイルズ　シーズン6」（2019/06/21～2019/08/01）
「FRINGE/フリンジ　シーズン1」（2019/06/29～2019/08/16）

韓流
韓国ドラマ
「シンデレラのお姉さん」（2019/06/01～2019/06/14）
「王女の男」（2019/06/01～2019/11/15）
「2度目の二十歳」（2019/06/03～2019/08/04）
「紳士の品格」（2019/06/06～2019/08/21）
「清潭洞アリス」（2019/06/09～2019/08/10）
「グッバイ ミスターブラック」（2019/06/10～2019/09/01）
「前世の敵～愛して許して～」（2019/06/10～未定）
「運勢ロマンス」（2019/06/12～2019/08/13）
「オフィスの女王」（2019/06/13～2019/08/14）
「チェオクの剣」（2019/06/14～2019/08/08）
「シークレット・ガーデン」（2019/06/15～2019/08/30）
「ステキな片想い」（2019/06/16～2019/06/29）
「密会」（2019/06/17～2019/08/18）
「「三食ごはん」漁村編」（2019/06/18～2019/07/31）
「その冬、風が吹く」（2019/06/18～2019/08/19）
「ハッピー・レストラン～家和萬事成～」（2019/06/21～2019/08/15）
「あなたはひどいです」（2019/06/25～2019/08/19）
「魔王」（2019/06/25～2019/09/09）
「エマージェンシー・カップル」（2019/06/26～2019/09/24）
「検事プリンセス」（2019/06/27～2019/08/28）
「江南ロマン・ストリート～お父様、私がお世話します!?～」（2019/06/28～2019/09/05）
「マッド・ドッグ～失われた愛を求めて～」（2019/06/30～2019/07/13）

中国ドラマ
「名家の恋衣」（2019/06/26～2019/10/29）

日米が秘密裏に建造した原子力潜水艦が、乗組員によって謎の独自行動を始めるポリティカルアクション『沈黙の艦隊』（01:40:22）配信期間：2019年5月22日〜6月4日

『空母いぶき』が実写映画化されているかわぐちかいじが、初めてミリタリーを題材にして大ヒットした漫画。その忠実なアニメ化作品が初無料配信。

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サンライズ制作、高橋良輔監督、吉川惣司脚本というリアルロボットアニメ『装甲騎兵ボトムズ』のスタッフがタッグを組んだ作品。

もとは2時間枠のTVSPとして制作されたが、諸事情で先にソフト販売され、後に深夜枠で放映。

そのため長編ながら当時のテレビモニターにあわせて4：3のスタンダードサイズだが、劇場公開されてもおかしくないほど映像はしっかりしている。

キャラクターデザインをタツノコプロのベテラン加藤茂がつとめ、マッドハウスで活躍する箕輪豊や『銀河英雄伝説』の清水恵蔵が作画監督として参加。劇画調のキャラクターと地味で複雑なメカニックを手描きで破綻せずに動かしている。

アクションシーンも充実。反乱した原子力潜水艦は最新鋭だが強すぎず、基本的に奇策と度胸で米軍を上回っていく。軍事描写は必ずしもリアルではないが後出し設定は少なく、一貫性はあるので、そういう世界観と納得できる。

原作漫画は、連載開始時はソビエト連邦の崩壊直前で、連載途中に説明なくロシアに設定変更されたが、アニメ化においては最初から日米の対立構図を主軸にするよう改変。

まだ経済的に伸びる可能性を残しながら米国の傘下で葛藤していた日本の、今となっては珍しい反米ナショナリズムを背景として、物語が進んでいく。

反乱した部隊が乗るのは、国民どころかリベラルな日本首相にも秘密裏に建造した原子力潜水艦であり、米軍に隠れて核兵器を搭載した可能性もある。日米どちらもあつかいかねる難しさと、拿捕して米国側の兵器技術を知りたい日本側の思惑によって、原子力潜水艦が独立国家を宣言するという奇想が、綱渡りのように成立していく。

もともと原作者は政治的な作品より海の刑事物を描くつもりだったらしいが、原子力潜水艦を動かしている男の謎めいたふるまいは、たしかにリアルな政治劇というよりもミステリの味わいが強い。描かれる政治状況が古びていても、エンターテイメントとしては現在でも楽しめる。

ちなみに連載当時は描かれる国際社会こそがリアルで、それをデフォルメされた原子力潜水艦がかきみだす作品と思われていた。

しかし911同時多発テロ以降の少人数で世界をかきみだす軍事力を発揮する時代や、イスラム国の泡沫のごとき誕生と消滅などを思うと、原子力潜水艦が独立するアイデアにこそ先見の明があったのかもしれない。

良くも悪くも韓国映画の標準的な復讐劇『少女は悪魔を待ちわびて』（01:48:42）配信期間：2019年5月27日～6月26日

2016年の韓国クライムサスペンス。要ログインのR15で、初無料配信。

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わずか15年で出所することになった連続殺人犯を、殺された父の復讐のために罠にかけようとする娘*1と、今度こそ連続殺人の全貌をつかもうとする警察の戦いを描く。

最後に示される、狂気におちいってまで娘が何を目指していたのかという真意は、あまりにも救いがなく、それでいて静かで穏やかだ。

個人の復讐というそれはそれで罪かもしれない行為を、あがなうだけの力が結末の画面から感じられた。

ただ、出所した犯人の不自然さから「実は真犯人ではない」と感じて、復讐の「虚しさ」を描く作品になるかと思ったが、犯人は「ふたり」いたという真相が特に伏線もなく明かされただけだった。

どんでん返しにはもう少し伏線と驚きがほしいし、それくらいの中途半端なヒネリなら入れずに、素直に少女と犯人と警察の三すくみを展開してほしかったかな。

*1:待っている期間を象徴するように邦題は「少女」だが、時系列からすると復讐する時点ではそれなりに成長しているし、演じるシム・ウンギョンも成人している。