2008年の有料配信WEBアニメが初全話無料配信。『交響詩篇エウレカセブン』の流れをくむBONESのオリジナル作品。
スタジオジブリ出身で『キングゲイナー』と『交響詩篇エウレカセブン』の各話演出で頭角をあらわした宮地昌幸の初監督作品。
おそらく安藤雅司と共同監督している上橋菜穂子原作のアニメ映画『鹿の王』が9月に上映予定だったことにあわせての無料配信なのだろう。新型コロナの影響で2021年に公開がのびてしまったが。
鬱屈した物語がつづいた『交響詩篇エウレカセブン』で珍しくカタルシスあふれる第26話「モーニング・グローリー」のコンテ演出で注目された監督。同じく感動的だった第49話「バレエ・メカニック」で脚本を担当した野村祐一がシリーズ構成をつとめた。
ただ同じように真面目にテーマと向きあった作品ゆえ、2クールにわたる展開の多くがやはり鬱屈したものになった。凄腕アニメーターが多く参加するBONESの、しかも有料配信作品だけあって、第2話のアクションなどアニメーションは目をみはるものが多いし、OPは前期も後期も絶品で、けして見て損はない作品ではあるが。