2020年の続編『鬼手』も好評をはくした2015年の韓国映画。たしか初無料配信が一ヶ月。
プロ棋士のテソクは、兄のために賭け囲碁にかかわり、転落することになった。
しかしテソクは刑務所で協力者をえて、肉体をきたえて復讐の機会を待つことに……
まるでチェスとボクシングを交互にやるスポーツ「チェスボクシング」から思いついたような珍奇なコンセプトだが、しかし物語は意外と自然に流れていく。
囲碁や将棋はもともと賭博と関係が深いし、そこから反社会組織の戦いにかかわっていく展開も不思議ではない。
俳優のきたえた肉体と迫真のアクションも、さすが2010年代の韓国映画といったところ。ややコメディが増えつつあるなかで、ちゃんと反社会の外道さも見せていく。
囲碁の描写が説明不足でわかりづらく、アクションエンタメのフレーバーくらいの位置づけなのは残念だが、この種の韓国映画に求めるものは全て入っている。