『トレーニングデイ』のアントワーン・フークア監督による、2013年の米国映画。字幕と吹替の両方で、何度目かの無料配信。
アフリカ系のフークア監督だが、この作品はシンプルな娯楽アクションに徹している。『ダイ・ハード』のように孤立した状況をひとりで切り抜ける物語を、現代ハリウッド映画の水準で完成させた。
同時期に公開された『ホワイトハウス・ダウン』より低予算だが、VFXの粗などもなく、凄惨なアクションを描き切っている。
テロリストを米国内の偏見にむすびつくイスラム系にせず、遠い北朝鮮系にして、なおかつ祖国の意向に反した立場に設定。
誰にとってもわかりやすい敵と戦うシチュエーションで、社会派的なテーマに悩むことなくアクションを楽しめる。
ただ、訪問した韓国の首相が警備の穴になったまま再評価される場面がなかったり、アジアを敵か脇役としてしか位置づけないことは少し気になったかな。