制作会社スタジオカラーと映像配信社ドワンゴが組んで提供する、短編アニメ作品企画「日本アニメ(ーター)見本市」の第十三弾。
山寺宏一の早口な語りとともに、さまざまな神話と人類史がカオスとなって襲いかかり、創造主の無力さと愚かしさがつきつけられていく。
わかりやすく感動させるつくりではないが、よく目配りされたバランスのいい風刺ギャグ作品だ。
映像作品としても手間がかかっているが、それをあえて安っぽく感じさせるつくり。キャラクターの太い描線とパステル調の背景で絵本のように見せていく。
監督と脚本は前田真宏。キャラクターデザインや原画の一部分も担当している。
映画『王立宇宙軍 オネアミスの翼』では主人公が人類史の1頁となるEDイラストを担当。オムニバスアニメ『アニマトリックス』では、映画『マトリックス』三部作の世界が生まれた歴史パート『セカンド・ルネッサンス』2部作を担当。さまざまな虚構の歴史を描いてきたアニメ監督ならではの作品といえるだろう。