2003年に制作され、NHKで放映された佳作。火曜3話ずつ、2週間無料。
コントラストの関係から星が見えず、効果音も聞こえない真空。そんなリアルな宇宙を背景に、スペースデブリの回収や廃棄をおこなう企業ドラマが展開する。
CGは少なく、サンライズらしい精緻なメカ作画で宇宙を表現。ていねいに考証された宇宙の現実感は、今なお映像作品のトップクラス。
原作は全4巻の漫画で、2クールアニメとしてはエピソードが足りず、アニメオリジナルストーリーが多い。
主人公の心情によりそった観念的なドラマを、主人公の男女が悩む群像劇にしたてなおした。
地味な物語に見えて、娯楽作品としてもしっかりしている。
前半は、起業物や難病物、冒険劇といったバラエティある物語を一話完結で見せていく。
後半は、経済格差によるテロリズムのサスペンスを中心として、前半で提起された問題に回答を与えていく。
社会を舞台とした作品として最後まで真面目につくられていた。