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シリーズ3作目の発表とともに、破天荒な合体ロボアニメの1作目と2作目を配信『創聖のアクエリオン』『アクエリオンEVOL』(全26話+全26話)配信終了日:2015年3月27日

制作会社サテライトのオリジナルコンテンツ『アクエリオン』シリーズ。主導するのは『超時空要塞マクロス』のメカデザイナーとして知られる河森正治

その3作目となる『アクエリオンロゴス』が2015年7月に放映されることが発表された。

それに合わせて、シリーズ開始の1作目と2作目が一挙配信。

 

創聖のアクエリオン』は2005年に放映された。時空を超えた壮大なファンタジーを、ギャグ一歩手前で展開する快作にして怪作だった。

マクロス』スタッフ作品らしく、メカと主題歌だけが売りかと思われた。

戦闘機から人型へ変形するバルキリーをデザインした河森正治が、今度は3機の飛行メカがくみあわせにより3種類の人型になるアクエリオンをデザイン。デザイン段階で立体として嘘をついておらず、発売された玩具は劇中通りの合体変形と体型を再現できていた。

また、菅野よう子作曲、AKINO歌唱による主題歌も魅力があった。特に1期主題歌は、後に作品がパチンコになった時のCMで、「あなたと合体したい」というキャッチコピーともども再ブレイク。「一万年と二千年前から愛してる」というフレーズをおぼえている人は多いはず。

しかし絵と音の美しさだけにたよった作品かというと、さにあらず。古典的ロボットアニメのフォーマットを活用して、ギャグ寸前の訓練と説教と合体シーンをとおして、不思議と感動できてしまう作品でもあった。

映像は3DCGでロボットを表現した嚆矢として評価できるが、全体としては高低差のあるつくり。特に第19話の、アニメーターうつのみやさとるの個性が発揮されたビジュアルイメージは作画マニアに絶賛された。

 

アクエリオンEVOL』は2012年に放映された。1作目の続編だが、メインスタッフの多くが交代。一万二千年後の世界なので、キャラクターも一新されている。

各話完結のロボットアニメとして楽しめ、その上でギャグ寸前のテーマが語られていた1作目。しかし2作目はロボットアニメ色が弱まり、テーマだけが前面に出る結果となった。

物語を引っぱるようなアクティブさが主人公にないため、展開がもたついて感じられたのも難点だった。

映像も、平均こそ向上したものの、ときどき圧倒的だった1作目の輝きが薄れてしまった。

連続して視聴すれば印象は良くなると思うが、作品の魅力は中盤の悲劇と、終盤の謎解きくらいだろう。ただ終盤の展開は、きちんと終わった1作目の印象を変えてしまうので、好き嫌いがあるかもしれない。

 

さて、さらにメインスタッフがかわった3作目はどうなるだろうか。

どうやらアクエリオンのデザインすら河森正治以外が完成させたらしく、完全に独立した作品として見るべきだと感じるが……