さびれゆく炭鉱街がフラダンスで観光客を呼びよせるまでを描く。2006年に公開され、国内の各映画賞を総なめにした。
ノスタルジーに満ちた地味な時代映画のようでいて、少女たちの青春映画としても楽しめる。
地方都市のクラブ活動を描いた映画『がんばっていきまっしょい』『リンダリンダリンダ』の系譜につらなる作品といったところ。
ちゃんと主演の少女たちが可愛く、それでいて演技も良く、話もまとまっていて、普通に面白い。
女性たちの小さな町おこしが成功をおさめるクライマックスと、小規模会社のシネカノンが日本アカデミー賞で最優秀賞を受けたこととで、作品内外で二重の爽快感もあった。
しかし数年後にシネカノンは資金ぐりに失敗して、民事再生法を適用。舞台となった福島県も東日本大震災に見舞われたりと、今になって見ると、また違ったおもむきがある。