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物語はシンプルだが、空中戦はアニメーションのひとつの到達点『マクロスプラス』(全4話)配信期間:2018年2月15日~2月21日

1994年に発表された、各エピソード約40分のOVAが初無料配信。メインスタッフは後にオリジナルTVアニメ『カウボーイビバップ』を作り、さらに高く評価された。

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物語の基本は、戦闘機に変形するロボットの技術試験と、かつての恋人をめぐる男と男の対立。そこにSFらしく人工知能のアイドルがかかわってくる。

当時から物語に目新しいところはないとされたし、三角関係の結末もあっさり解決した。新規シーンをつけくわえた劇場版では主人公のダメな部分も描いていたが、OVA版だけならば主人公はたいして悪くもない。

ハリウッド映画の安っぽいタイプと同じ、明るく軽いドラマだ。

 

しかしストーリーがシンプルなだけに、映像のすさまじさが映える。

1作目から20年以上をへて、とぎすまされた日本のアニメ技術。そこに実際の戦闘機の動きをスタッフが経験したことで、リアルで華々しい空中機動が展開された。

無数のミサイルの奔流をかけわけて戦闘機が戦う、いわゆる「板野サーカス」と呼ばれる空間機動のひとつの到達点が楽しめる。第1話の宇宙空間における庵野秀明作画など、劇場版では削除された戦闘シーンも必見。

当時のまだ技術不足な3DCGが、現在でも違和感が少なく用いられていることも注目。モニター映像や仮想現実の表現に利用することで、画面から浮いていても不自然に感じさせない。

 

また、音楽全般をささえた菅野よう子は、この作品からさまざまなアニメで活躍することとなった。いかにも未来的なテクノポップから、落ちついたバラードまで、印象的な歌がいくつも登場する。