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フリームービーメモ@はてな

GYAO!、YOUTUBE、バンダイチャンネル、ニコニコ動画、等々で公式に無料配信されているアニメや映画の情報や感想

カメラ視点で描かれる、ハイテンションなオムニバスホラー『V/H/S ファイナル・インパクト』(01:21:02)配信終了日:2016年5月11日

GYAO!特撮 GYAO!アメリカ映画 ホラー映画

洋画ホラーマニアに高評価のオムニバスシリーズの、ややマニア評価の低い3作目が初無料配信。

gyao.yahoo.co.jp

シリーズではこの3作目の評価が低いが、GYAO!のユーザーコメント評価は低すぎる。おそらく説明文の「ファウンド・フッテージ」が説明不足だったためもあるだろう。残された映像を使ったという趣向で、主観映像(POV)を特徴とする。それが独特のリアリティを生みだし、低予算ゆえの粗い撮影を演出効果として活用できる。近年では『パラノーマル・アクティビティ』が有名。

このシリーズの独自性は、普通は低予算をごまかし、現実を撮影したようなリアリティを目指すジャンルで、あえてVFXを多用して堂々とモンスターを見せること。白石晃士監督作品に近いが、もっと予算を投入しているし、語り口の幅も広い。

 

主な4エピソードは以下のとおり。

「Vicious Circles」関連性のない各話の前後に入っている、謎のカーチェイスをめぐる物語。派手な空撮やスプラッターも飛び出すが、オチはフェイクドキュメンタリーの自己批判という使い古されたネタ。それをカタストロフを予感させる映像として見せたことだけが良かった。

「Dante The Great」凄腕の手品師(マジシャン)が、その芸を見せるため実際に悪魔へ生贄を捧げる魔術師(マジシャン)だったという物語。その手品師自身が撮影していた映像と、事件発覚後に有識者がコメントする報道番組をくみあわせている。悪魔のアイテムを入手して調子にのっていく手品師のキャラクターが素晴らしい。ただしPOVのはずなのに誰が撮影したかわかりにくい場面がある。

「Parallel Monsters」並行世界への通路をつくりだした男が、並行世界の自分と15分間だけ入れかわってみる。藤子・F・不二雄のSF短編『ぼくの悪行』を思わせる、よくできたショートショート。どちらの世界の男も、そして家族や友人も悪意はまったくない。そのすれ違いが物語として深みすら感じさせる。実験のため撮影する必然性があるし、「モンスター」が姿を見せるまでの不穏な空気感も地味にいい。

「Bonestorm」身勝手に遊んでいるスケートボーダーが、メキシコで自由に滑ろうとして、謎の儀式に巻きこまれる。ガイコツ姿の集団を虐殺していくスケートボーダーに共感はわかないし、かといって邪悪な存在らしい集団に共感することもできない。無軌道な若者の破滅を第三者として楽しめばいいか。