制作会社スタジオカラーと映像配信社ドワンゴが組んで提供する、短編アニメ作品企画「日本アニメ(ーター)見本市」の第十五弾。
同企画の第十四弾*1でデザインや原案で協力していたコヤマシゲトが、原作絵から監督・コンテ・キャラクターデザイン・作画監督までつとめた。日米合作TVアニメ『HEROMAN』のデザインがきっかけで、映画『ベイマックス』のコンセプトデザインに抜擢されたことでも有名。
基本がイラストレーターであるためか、動きはコマ落ちしたよう。数少ないアクションシーンは3DCGをつかっている。しかし色指定やおばけちゃんのポージングなど、細部までコヤマシゲト絵の魅力で満ちあふれていて、これはこれで正しいプロモーション。
作品としては、4コマ漫画のようなちいさなエピソードをつみかさね、おばけちゃんというキャラクターのさまざまな反応を見せる内容。EDに写真を使うという飛び道具もあり、パッケージングとしての完成度は随一。
おばけちゃんの中身は下着姿の少女。『オバケのQ太郎』のように布をかぶってオバケっぽい姿になっている。ゆえにエッチな描写も多いのだが、印象は上品。あくまで自然な行動の一瞬を切りとっているためだろう。シンプルでシャープなデザインも清潔感ある。
本編とは別に、新しいOPアニメも楽しい。あえて描きこみやカメラワークを少なくして、ぶんぶん棒人形が動くアニメーションそのものの魅力を38秒かけて見せている。