ジョージ・A・ロメロ監督の出世作となったイタリア映画。カンヌ映画祭へ出品するために1994年に編集され、初公開とはBGM等も変更された長尺版が無料配信。
最近はTVアニメ化された『がっこうぐらし!』が話題となったゾンビ作品。
もともとはブードゥー教において使役される死者だったゾンビ。それをロメロ監督が感染する蘇った死者の固有名詞に転用。そして現在までジャンル名として定着することになった*1。
ショッピングモールに閉じこもりつづける4人の男女、その短くも濃密な時間が美しい。資本主義の空虚さを批判しているようで、仲間の大切さや人間の優しさをきちんと描けている。
ゾンビは動きが遅くて対処できるのだが、じわじわと追いつめられる恐怖は存分にある。ダウナーなホラー映画としても素晴らしい。
*1:原題はリメイク映画のタイトルにもなった『ドーン・オブ・ザ・デッド(Dawn of the Dead)』だが、劇中で「ゾンビ」という名詞は登場する。