ふむめも@はてな

フリームービーメモ。GYAO!、YOUTUBE、バンダイチャンネル、ニコニコ動画、等々で公式に無料配信されているアニメや映画の情報や感想

『カウボーイビバップ』(全26話)配信開始:週3話2/20~

少し前に全話配信したものを数話ずつ配信というパターン。2週間保持なのでまだ余裕で視聴が間にあう。

カウボーイビバップ[B-ch]|無料動画 GyaO!|アニメ

宇宙の賞金稼ぎを描いた『ルパン三世』風の1話完結ストーリー。放映延期等もあって1999年の作品ながら映像がすばらしい。オシャレぶってるようでいて、人情ドラマ要素が強め。

 

あまり誉めずに一行レビューしてみる。(未)は最初の地上波放送で未放映だった話数。

#1(未)「アステロイド・ブルース」いきなり未放映の救いのない犯罪劇だが、主人公の格闘戦と空中戦という作品の売りが両方ちゃんと入ってる。麻薬中毒者の主観映像が面白い。

#2「野良犬のストラット」追いかけっこだけが印象的な、かなり軽いストーリー。

#3「ホンキィ・トンク・ウィメン」ヒロインと主人公が出会う。セクシーなファッションだが、媚びないどころか峰不二子と違って女の武器も使わない。無重量状態を活用したトリックと、ミサイルをかわす空中戦がいい。

#4(未)「ゲイトウェイ・シャッフル」亜空間ゲートの説明回。狂的動物愛護団体と生物テロとの戦いはサブカルアニメではベタな設定。オチの投げっぱなしがいいくらい。

#5(未)「堕天使たちのバラッド」未放映ながら因縁のライバルが登場して主人公の過去をにおわす。教会で剣戟とか、映像の質はいいけれど宇宙舞台のアニメとは思えない。

#6(未)「悪魔を憐れむ歌」子供をつれまわしている賞金首を追いかける。どんでん返しというには古典的ホラーすぎるが、予想できるだけに綺麗ではある。

#7「ヘヴィ・メタル・クイーン」宇宙トラック野郎のオバサンと、そうぞうしい珍道中。SF映画からの引用だが宇宙トラックのデザインはいいし、いつもと違う機体で爆撃を必死にきりぬけるサスペンスアクションもなかなか。

#8「ワルツ・フォー・ヴィーナス」ひょんなことから主人公をしたってきた青年の愚かさと、無言で全てを悟る恋人。ベッタベタな人情劇だけど嫌いじゃない。

#9「ジャミング・ウィズ・エドワード」ハッカー少女が登場。直線のビーム攻撃をかわす「板野サーカス」は珍しい。人工知能衛星の目的はシンプルで絵的に印象的でグッド。

#10「ガニメデ慕情」主人公の相棒が昔の女と会って展開する、またしてもベッタベタの人情劇。ワイヤークレーンという相棒機の機能で、どうしようもない状況を長々と映すことでせつなさを増した演出はマル。

#11「闇夜のヘヴィ・ロック」『2001年宇宙の旅』と『マタンゴ』のパロディ。小さな騒動からの投げっぱなしオチは『スペース☆ダンディ』そのもの。

#12「ジュピター・ジャズ(前編)」中村豊原画による、当時のTVアニメとは思えない一対多の格闘戦が楽しめる。

#13「ジュピター・ジャズ(後編)」空間を大きく切りとった、遠近を強調した空中戦がいい。人間味を見せないライバルの思い切りもよし。しかしファッションが女らしくないので変装に見えなかった。

#14「ボヘミアン・ラプソディ」ボケ老人が全てをコントロールしていたかどうか。黒幕がカラッポというオチは、この作品で何度もくりかえされる。

#15「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」ヒロインの記憶喪失設定登場。詐欺師とわかっていても悪くない男だった過去と、どうしようもなさすぎる現在のギャップは面白い。

#16(未)「ブラック・ドッグ・セレナーデ」相棒が警官だった時代の因縁が、昔の相棒とともにやってくる。相棒エピソードはいっつもベッタベタな人情劇。まとまりはいいが。

#17(未)「マッシュルーム・サンバ」ハッカー少女が印象的なドラッグムーヴィー回。バカバカしい行動にふりまわされるだけなので、『スペース☆ダンディ』とは違うふんいき。

#18「スピーク・ライク・ア・チャイルド」ヒロインの過去話。ビデオテープのVHSとベータの違いとか、ノスタルジー全開。真実はカラッポだが、その前向きな空元気は嫌いじゃない。

#19(未)「ワイルド・ホーセス」スペースシャトル復活にかけるメカニック師弟の物語。スペースシャトルの強引な引っぱりだしに映像としての力があり、それだけで作品として成功している。

#20(未)「道化師の鎮魂歌」最強ピエロとの対決。まだ多くのアニメがセル画アナログ制作だった時代に、この作品で唯一のフルデジタルで作成され、独特の質感と3DCGの自由なカメラワークで悪夢的なビジュアルをつくりあげた。レジェンドとしての面白さがある。http://animeanime.jp/article/2012/09/11/11399.html

#21(未)「ブギ・ウギ・フンシェイ」占いの力に導かれ、一瞬だけの邂逅をはたす。文化風習が残っているところが逆にリアル。コンテの潮乱太は本郷みつる監督の偽名らしい。

#22(未)「カウボーイ・ファンク」主人公そっくりだが、より破天荒なキャラクターが暴れまくるという自己パロディ回。イベントでファン投票1位だとか。http://animeanime.jp/article/2012/10/20/11816.html

#23(未)「ブレイン・スクラッチ」実態のつかめないカルト教団との戦いをとおして、黒幕がカラッポというオチを最大級にリフレインする。むなしさとSF感が両立していていい。

#24(未)「ハード・ラック・ウーマン」クライマックスに向けた前哨戦といったところ。むなしさをかかえたまま分散していくメインキャラの姿は、ここまでつきあったなりに感情移入できて良かった。

#25(未)「ザ・リアル・フォーク・ブルース(前編)」ライバルが組織でなりあがり、主人公が過去にけじめをつけざるをえなくなる。空中戦の作画はいいが大味。

#26(未)「ザ・リアル・フォーク・ブルース(後編)」もう宇宙関係ないよね、といいたくなる等身大のヤクザ物語として完結。せめて宇宙っぽい舞台で決戦すれば印象が違ったかも。